オールスターが終わりましたね!オールスターの話はさておき(←えっ!?)、今回は、オールスターブレーク前にケガをしてしまったジェラミについて。
サンダーというと、ウェストブルック、ポール・ジョージ、アダムスが思い浮かびますが、実は陰で好成績を残している欠かせない存在。
そんなジェラミの3P%が今シーズン上がっていたので、オールスターブレーク中に、ジェラミのシュート率を整理しようと思い、ちょっと調べてみました。
今シーズンのジェラミについて
現時点における、今シーズンの成績はこちら。
32.3min, 13.1 pts, 5.1 reb, 0.9 ast,
0.9 stl, 1.4 blk, 0.9 tov
FG% 52.0%, FT% 68.7%,
3P% 37.3%, 2P% 59.0%
昨シーズンの3P%は、29.1%だったので、約8%上がっていました。ただ、昨々シーズン(16-17シーズン)の3P%は37.1%で、今期と同じくらいだったのさ。で、その前のシーズン(15-16シーズン)は、24%。浮き沈みが激しいな。
3P%に関しては、良かったり、悪かったりを繰り返すジェラミ。この流れで行くと、来年はヤバそうな予感(汗) にしても、昨シーズンの3P%が悪かったのは、何でなんだろうね。
他のスタッツを見てみると、平均得点はそこまで高くはありませんが、注目すべきは2P%。
現時点で40試合以上出場、かつ平均出場時間が24分以上のプレイヤーでみると、ジェラミはリーグ16位。リーグ全体で20位以内に入っていることから、なかなかの高確率であることが分かります。
ちなみに、1位はジャズのゴベールで65.4%、2位はデアンドレ・ジョーダンで64.9%。納得のメンツだし、なんて高確率。サンダーでは、アダムスが9位で60.8%。元サンダーも二人いて、サボニスが11位で60.7%、イバカが14位で59.2%。皆頑張ってるよね。しみじみ。
ジェラミは、ゴベールやアダムスといった、ゴリゴリのインサイドプレイヤーではなく、オフェンスリバウンドから点を取るタイプでも無いのですが、何故2P%が高いのか?ひとまず、ショットチャートを見てみましょう。
ジェラミのショットチャート
今シーズンにおける、ジェラミのショットチャートです。緑の●が成功で、赤い×が失敗です。

こうして見ると、高確率なリム周りのシュートが多いことで、全体の確率があがっていることが分かります。
改めて、ジェラミのハイライトを見てみると、ウェストブルックやシュルーダーとの合わせで、ダンクやレイアップをしたり、速攻でのダンクで点を取ることが多かったです。試合見てても、その印象は強いよね。
そのため、リム周りのシュートが多くなったと思われます。まれに、自分でドライブしてのダンクとか、レイアップもあるよ。
ジェラミのショットチャート(2点)
ちなみに、ツーポイントのシュート別確率はこちら。
ダンクシュート :91.9% (79/86)
フックシュート :50.0% (5/10)
ジャンプシュート:44.0% (37/84)
レイアップ :50.6% (88/176)
成功率が9割を超えているダンクシュートが、2PAの24%で、2PA全体の約1/4を占めていました。これが、2P%の確率を上げているものと思われます。フックシュートを打つのはレア。確かに覚えがないよ。
ダンクが多めなのは、リム周りのシュートが多い理由と一緒だろうね。 ウェストブルックやシュルーダーから、アリウープパスをもらったり、速攻でノーマークだったり。
そういえば、オフェンスリバウンドからのダンクはあまり印象にないかな。あったっけ?
せっかくだから、距離別にチャートを見てみましょう。各シュートごとの確率と、成功した各シュートの中で、アシストをもらってシュートを決めた数の割合を調べてみました。
リングから、3フィート以内

シュート率:69.4% (168/242)
【内訳】
ダンクシュート :94.0% (79/84)
フックシュート :100.0% (1/1)
ジャンプシュート:44.4% (4/9)
レイアップ :56.8% (84/148)
【アシストを受けての各シュート成功数】
ダンクシュート :68本 [成功数の86.1% (68/79)]
フックシュート :0本
ジャンプシュート:3本 [成功数の75.0% (3/4)]
レイアップ :63本 [成功数の75.0% (63/84)]
このエリアは、ダンク、レイアップがメインでした。外しているのは、ほとんどレイアップ。全体の確率的には、悪くない数字かと。
これを見ると、ダンク、ジャンプシュート、レイアップは、アシストパスを受けてのフィニッシュが75%以上を占めているので、基本的にはアシストをもらって、ゴール下でシュートを決めていることが分かります。アシストしているのは、主にウェストブルックやシュルーダーだろうね。
リングから、3フィート以上~10フィート以内

シュート率:32.1% (25/78)
【シュート率 内訳】
ダンクシュート :0.0% (0/2)
フックシュート :44.4% (4/9)
ジャンプシュート:40.5% (17/42)
レイアップ :16.0% (4/25)
【アシスト受けての各シュート成功数】
ダンクシュート :0本 (-)
フックシュート :1本 [成功数の25.0% (1/4)]
ジャンプシュート:9本 [成功数の52.9% (9/17)]
レイアップ :4本 [成功数の100.0% (4/4)]
どうしたんだ、ジェラミ。急に悪くなったぞ!?リム周りのシュートと比較して、確率は半分以下まで下がってます。管理人の予想はミドルの確率が低いのかなと想定してたので、予想と違ったよ(汗) 実は、制限区域内のショートレンジが苦手だったジェラミ。
このエリアでのシュートは、ジャンプシュートとレイアップがメインですが、レイアップの成功率が悪すぎました(汗) このエリアでは、アシストなしで決めているレイアップがありません。
したがって、ジェラミが自分でドライブ仕掛けるものの、ディフェンスを抜ききれずに打った、遠目のレイアップが入っていないことになります。プレー見たら、確かに該当するシーンがあったよ。タフショットになっちゃってるんだよね。
…まぁ、ジャンプシュートの確率もイマイチなんだけどね(汗) 自ら仕掛けた時のジャンプシュートが32%だってさ。このエリアでジャンプシュート打ってたっけ?ここにきて、管理人は記憶障害だった説が浮上(汗)
リングから、10フィート以上~16フィート以内

シュート率:45.0% (9/20)
アシスト受けてのシュート成功数 :8本 [成功数の88.9% (8/9)]
このレンジからは、全部ジャンプシュートです。そりゃそうだ(苦笑)
先程と比べて、シュートの数が急激に減りました。ただ、確率は45%と悪くない数字。決めたシュートのほとんどがアシストを受けてのものでした。
リングから、16フィート以上~スリーポイントラインまで

シュート率:50.0% (7/14)
アシスト受けての各シュート成功数 :6本 [成功数の85.7% (6/7)]
さらに、シュートの数が減りました。でも、確率は5割と良い数字。
ここでも、決めたシュートのほとんどがアシストを受けてのものでした。ノーマークで貰って、打っているからなんだろうね。
という事で、ミドルシュートは、あまり打っていませんでした。ミドルの成功率が低いから打ってないのかと思いきや、確率見ると悪くないんだ。
苦手なレンジのシュートは打たない、ロバーソンスタイルと同じかと思ってたら、違ったよ。ちなみに、ロバーソンスタイルは賢い形のオフェンスだよ。見習ってくれ、ウェストブルック(懇願)
なので、ミドルを打つ回数が少ないのは、確率とか関係なく、サンダーのチームオフェンス事情によるものかと。
ウェストブルックやポジョ、シュルーダーに攻めさせるために、ジェラミはスクリーンをかけに行くか、スペースを空けるためにコーナーで待つから、必然的にミドルレンジでもらう回数も減るよね。
空いたスペースをウェストブルックがドライブして、キックアウトパスをコーナーにいるジェラミに出すことで、ノーマークでスリーを打たせるパターンがよくある形。
ジェラミのコーナースリーは、今季確率悪くないことを考えると、ミドルを打たせるよりは、スリーの方が効果的なのかもね。ということで、次はスリーについて。
ジェラミのショットチャート(3点)

シュート率:37.3% (63/169)
決めたスリーは、全てアシストを受けてのものでした。キャッチ&スリー。一番打っているのは、右コーナーのスリー。
さっきも書いたけど、ウェストブルックがトップと左45度の間からドライブ仕掛けて、キックアウトでもらって打つパターンが多いからかな。いつものやつね。
せっかくだから、いつものやつを動画で。動画の43秒からのオフェンスです。
数年前から、サンダーのオフェンスパターンにあるやつですね。コーナーで待つのは、ジェラミじゃなくて、アブリネスやファーガソン、パターソンの時もあるよ。あぁ、アブリネス(泣) 未だにアブリネスを引きずる管理人。過去を引きずる人は、異性にモテないらしいよ!
ちなみに、ジェラミのエリア別スリーポイントの確率はこちら。

右コーナーで打つ回数が多いけど、実は右コーナーより左コーナーの方が得意だったジェラミ。さらに、右45度では45%を超えていたよ。
ウェストブルックに、スリーの入れ方、教えてあげてくれ!
プルアップでスリー打つなって言うだけでいいからさ(切実)
ジェラミに話を戻すと、去年は入らなかったスリーが、何故今年は入るようになったのかは謎。オフにシュート練習頑張ったのか、サンダーとの再契約が嬉しかったのか。後者なら、ファンとしてはありがたいね(笑)
去年のスタッツと比較してみよう
ということで、ジェラミの2P%が高く、3P%も去年より上がっていましたので、改めて去年のシュート率と比較してみましょう。
17-18シーズン | 18-19シーズン | |
FG% | 53.5% (244/456) | 52.0% (272/523) |
3P% | 29.1% (32/110) | 37.3% (63/169) |
2P% | 61.3% (212/346) | 59.0% (209/354) |
・・・アレ?
3P%は、今シーズンの方が高いけど、FG%は去年の方が上なのかい!?去年よりFG%上がってるねって話で締めようと思ってたのに、これじゃ、この記事終われないじゃないか(汗)
ここで終わってもいいかな?
いいですとも!
それじゃ、今回はここま・・・、いや、ダメだろ。
ますます、ブログの読者が減るね(泣)
ということで、昨シーズンの2P%を見てみよう。
17-18シーズン | 18-19シーズン | |
3フィート以内 | 68.9% (197/286) | 69.4% (168/242) |
3フィート以上 ~10フィート以内 | 31.7% (20/63) | 32.1% (25/78) |
10フィート以上 ~16フィート以内 | 50.0% (5/10) | 45.0% (9/20) |
16フィート以上 ~スリーポイントラインまで | 42.9% (6/14) | 50.0% (7/14) |
今シーズンの方が、ほとんど確率上がっていました。何故、去年の方がFG%が高いのか?そこで、2PA全体のシュート数に対しての、距離別シュート数の割合を調べてみました。
17-18シーズン | 18-19シーズン | |
3フィート以内 | 76.7% (286/373) | 68.4% (242/354) |
3フィート以上 ~10フィート以内 | 16.9% (63/373) | 22.0% (78/354) |
10フィート以上 ~16フィート以内 | 2.7% (10/373) | 5.6% (20/354) |
16フィート以上 ~スリーポイントラインまで | 3.8% (14/373) | 4.0% (14/354) |
去年はリム周りで打つシュートが、2PA全体の76%だったのに対し、今シーズンは68%まで下がりました。その分、リム周りのシュートより確率の低い、3フィート以上で打つシュートの割合が増えました。
そのため、去年よりFG%が下がったと思われます。去年は、センターもやったりしてたしね。今年は、オフェンスの役割が増えたのも影響しているのかと。
そういえば、ポストプレーも、去年よりは多い印象。攻めるパターンが増えたことによって、確率が下がってしまったとしたら皮肉な話だな(泣)
ジェラミの課題
ということで、ジェラミの課題は、 3フィート以上~10フィート以内の距離で、自分で仕掛けるシュートの確率を上げることになりそうです。
逆に言えば、ここが改善できると、かなり驚異的な選手になりそう。ウェストブルックとポジョが不調で、アダムスも厳しい時にジェラミが打開するようになると、チームとしてもう一段階上に行けるのではと思います。個人的には、ポストプレーをもうちょいやってもいいと思うんだけどね。
たまに見るのは、ウェストブルックがジェラミのスクリーンを使って仕掛けた時に、ジェラミのマークがウェストブルックにスイッチする時があるのさ。その時に、ジェラミのところがミスマッチになるから、ポストアップして攻める時があるんだけど、アレもっとやればいいのに。
サンダーは、相手の弱いところを作って攻めることをあまりしないよね。ねじ伏せるのが好みというか。
話を戻して、ジェラミのポストアップが確率高ければ、だいぶ楽だし、相手からしたら嫌だと思うんだけどね・・・。 ラスポジョがシュート入らなくて、アダムスが苦戦している時に、 他でインサイドを攻めれる部分ができるのは、大きいよ。ナゲッツ戦とかは、特にジェラミの働きが必要になりそうな予感。
ファーガソンにしてもシュルーダーにしても、基本外から攻めるから、どうしても波があるしね。
ということで、ジェラミは頼もしくなったけど、まだまだ伸びしろはあるってことなので、とても楽しみですね!プレーオフまでに、もう一段階伸びてくれると嬉しい(←贅沢)
今回、ディフェンス面には触れなかったけど、ディフェンスも良い方だしね。本当にサンダーに欠かせないプレイヤーになりました。
3月の厳しい日程を勝っていくためにも、ジェラミのさらなる活躍に期待したいと思います。
【おまけ】15-16シーズンのイバカと比較してみた
ジェラミに関して、もう一点気になってたので、おまけ。
今シーズンの現時点までのジェラミのスタッツと、15-16シーズンのイバカのスタッツを簡単に比べてみました。73勝チームを追い詰めた時のサンダーのスタメンPFだったイバカ。偶然にも、サンダー在籍時の背番号は一緒!
イバカ (2015-16シーズン) | ジェラミ (2018-19シーズン) | |
出場時間 | 32.1 | 32.3 |
FG% | 47.9% | 52.0% |
3P% | 32.6% | 37.3% |
2P% | 52.0% | 59.0% |
FT% | 75.2% | 68.7% |
リバウンド | 6.8 | 5.1 |
アシスト | 0.8 | 0.9 |
スティール | 0.5 | 0.9 |
ブロック | 1.6 | 1.4 |
ターンオーバー | 1.3 | 0.9 |
意外に、成績はそんなに変わらず。というか、シュート率はジェラミの方が高いね。ジェラミの方が2P%が高いのは、イバカはミドル多用してたからだろうね。ウェストブルックとのピック&ロールから、ミドルでもらって打ってたイメージが強い。そして、懐かしい。
ディフェンスはどっちが上だろうね?これは、人によって意見が分かれそう。
シーズンの違いもあるから、単純に比較はできないけど、サンダーがカンファレンスファイナルまで行った時のスタメンだったイバカと同等の成績を、今シーズンのジェラミが残しているのは、好材料だよね。
でも、まだまだ伸びてほしいところだし、伸びるはず。管理人の期待が止まらないジェラミでした。